Mar 01, 2016 絵本コラム

[絵本9]誰もが最初は「小鳥」だった

『小鳥の贈りもの』
ピルッコ・ヴァイニーオ 作
山川紘矢・山川亜希子 訳
アノニマ・スタジオ

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

こんにちは。久保です。

少し遅いご報告ですが、
年始にフィンランドの首都ヘルシンキを旅してきました。

ヘルシンキといえば、日本では映画『かもめ食堂』の舞台として有名ですね。
あの映画のように、ゆったりとスロウな雰囲気をイメージして
暖冬の日本から9時間のフライト。
空港に降り立ってみましたら、こんな風景でした。

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

『かもめ食堂』に映っているヘルシンキは夏でしたが
年末年始は「冬」ですもんね(笑)
ずいぶんとイメージが違います。
しかも氷点下!

『かもめ食堂』の冒頭に映る、さわやかな港のカモメたちも・・・

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

凍えそうなカモメたちは、まるで「津軽海峡冬景色」でした・・・。

そんな冬本番のヘルシンキで「あたたかいな」と感じたものが2つあります。

まず、一つは、市場で食べた「あったかい」スープ。

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

具だくさんで、大きなどんぶり(?)に入ったスープは、
まるで日本のラーメンのよう。
パンもついているから、この一杯で結構、お腹いっぱいになります。

そしてもう一つ、それは道を歩いていた時のこと。
ヘルシンキでは、比較的交通量が多い道路でも
信号がない交差点が少なくありません。
「どうやって渡るんだろう?」と恐る恐る交差点に近づくと
なんと、どのクルマもピタッとそこで停まってくれるんです。

日本だと、人がいても、スピードを出して我先にってクルマが多い気がしますが
どの車線のクルマも、自分のためだけに、停まってくれるなんてビックリ!
「なんて(心が)あたたかい国なんだ!」と感動しました。

さて、ずいぶんと脱線しましたが、
今回ご紹介する絵本は、そんなフィンランド・ヘルシンキ生まれの
イラストレーターの作品です。

3月といえば、卒業や引越しなど、新しい旅立ちの季節です。
旅立つ前は誰でも不安でいっぱいのはず。
そんな時に、贈り物にピッタリの絵本をご紹介します。

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

「きっと飛べます!」という帯のコピーも印象的です。

この絵本は、飛び立とうとする小鳥のもがく姿にのせて
「何かを新しく始める人」に向けて、
やさしいメッセージを伝えてくれます。

思い出してみましょう
。 進学、就職、結婚、引越・・・
新しい環境にチャレンジした時の
最初のあの苦しかった日々を。
転んだり、
泣いたり、
迷ったり、
臆病になったり、
人に頼ったり、
もっと自由が欲しかったり、
疲れて休んだり、
自信がついたと感じたり、
落ち込んだり・・・

誰もが新しいスタートで感じる一歩一歩を
この小鳥くんの奮闘が表現していきます。

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

ページをめくるごとに、この小鳥くんが、自分のようでもあり、
心配する誰かでもあり、友達のように感じていきます。

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

そう。不安な心を「あたたかく」包んでくれる。
そんな絵本なのです。

ぼくがヘルシンキで感じた「あたたかさ」に通じる
そんな絵本でした。

小鳥からのそんな「贈りもの」の絵本。
新しい旅立ちを迎える方に贈ってもいいし
チャレンジする自分を励ますプレゼントにもおすすめです。
もちろん、心を休めるインテリアにも。

素敵な絵本といっしょに、一歩ずつ前に進みましょう。

[絵本]さるのせんせいとへびのかんごふさん画像1

Mar 01, 2016 絵本コラム